沼底その2

時々とうらぶについて唸る

ブログチャレンジ新春編「42,195文字以上の記事を公開」に挑戦。

ブログチャレンジ・新春お正月限定チャレンジ「42,195文字以上の記事を公開」に挑戦。

ということで規定文字数目指してだらだら書いてみようと思います。
なお書き始めは1月9日。新春編のチャレンジ公開期間は1月7日までらしいのですでに締め切り破りですが、ここから書けるところまでやってみようかと。でもひとまず1月10日まで頑張ってダメならそこまでってことで。
いやだって40000字超えって前の記事にも書いたけどちょっとした小説一本分ですよ? ショートショートよりは確実に長いよ? 原稿用紙換算で106枚ですよ?
ちなみに文庫本1冊分の文字数が約10万字、原稿用紙で250枚くらいだそうです。

それにしてもこの文字数設定がはてならしいというか、2の倍数じゃないけどいいのかなというか。
マラソンのように着実に歩を進めて下さいというはてなの中の人からのエールかな?

まあ、はてなの中の人の思惑はひとまずおいといて。
さっそく偉大なる一歩目を踏み出してみたいと思います。
まずはテーマの選定ですが、このブログでやるなら現在プレイ中で順調にねんどろが増えてる「刀剣乱舞-ONLINE-」にすべきかと思うのでそれで。


そうそう、記事中にいろいろ間違いがあると思うので、コメントでもブコメでもご指摘いただければ幸いです。

刀剣乱舞-ONLINE-の概要

ぶっちゃけ字数稼ぎのためにまずはここから。

刀剣乱舞とはWebブラウザで出来るオンラインゲームです。正式名称は「刀剣乱舞-ONLINE-」。公式略称は「とうらぶ」。
原作はニトロプラス、運営はDMMゲームズが行っています。

ゲームの舞台は2205年の未来社会。この時代、時間遡行、つまりタイムスリップ技術が確立しました、という設定。
が、遡行が可能であるということはその改変も可能になる、少なくともその可能性がある、ということ。こうして文字通りの意味での“歴史修正主義者”が爆誕。社会を混乱に陥れます。
この混乱を収めるためには“修正”の手先である時間遡行軍を壊滅させる必要があります。だが歴史修正のためにはなりふり構わぬ“歴史修正主義者”達は、2000年代日本の人口の約4倍以上の戦力を投入。対する政府側はもちろん戦力を調達しようとしますがともかく多勢に無勢。しかも時間遡行が出来るのは刀剣(というかたぶん無機物)のみ。
そこで時の政府は古来からこの国に存在する信仰の力を利用することを思いつきます。物でありながらも意志を持つ、付喪神の力を。それが「刀剣男士」であり、実体を持たないはずの付喪神の力を励起し「刀剣男士」たらしめる力を持つのが「審神者」なる者です。
プレイヤーはこの「審神者」なる者となって刀の付喪神である「刀剣男士」を使役し、“歴史修正主義者”操る「時間遡行軍」と過去の各時代で戦います。

で、まあこの「刀剣男士」がどいつもこいつもくせのある美形な男性揃いなのですが、彼らを入手してミッションを繰り返しクリアしつつ好きなだけ自家発電してうはうはしてください、というのが(たぶん)このゲームの趣旨。
運営側についてはいろいろあれやこれやありますがそのへんは割愛して。

私がこのゲームを始めたのはリリースされてからちょうど一週間後のことで、この時点で最初期に公開されたサーバである備前国相模国はすでに埋まってました。
私が登録した時点で開放されていたのは3つ目のサーバである山城国。が、こちら、開放されたのはゲームリリース後2日目だったらしく。直後は登録無理なんて言われてた状態でしたが1週間で早くも登録数自体は落ち着きを見せていたようですね。
もっともその山城国も開放後2週間ほどで満了し、その後4つ目5つ目のサーバとして大和国美濃国が公開されます。
ちなみにその後は3月上旬に備中国豊後国、4月半ばに薩摩国備後国陸奥国筑前国と合計11のサーバが開放されていきましたが、その後新顔はないようです。
大先輩である艦これがリリース後3年で合計20サーバ、ただしリリース後1年で15サーバ開放していることを考えると、プレイ人口的にはやはり先行者に追いつけないのだろうなと思います。提督やりながら審神者やってる人も多いしな。

というところで現在大体1600文字。先は長いな。

サーバ名について

ここでちょっと脇道に逸れてみましょう。お題は現在まで公開されているサーバの国名について。

五か伝

とりあえず初期サーバである備前、相模、山城、大和、美濃は「五か伝」といって日本刀剣史でそれぞれ特徴的な作風を持ち、それを伝えている国、らしいです。知らなかった。

さてではなぜこの順番なのか。
最初は伝の発生順なのかなと思ったんですが、発生順だと大和、山城、備前、相模、美濃の順らしいです。全然違いますな。
ていうかまあ、この中から最古参ぽい場所を選ぶなら、まずは奈良時代に朝廷があった大和だよね。その次が平安の山城というのも納得。
その次が備前なのは、まあ五か伝としてはそうらしいんですが。
……どうやらもともと備前、というか現在の(?)備前を含んだ大きな地方国家であった吉備国が鉄の産地で製鉄技術に優れていて、それを原動力に近隣国である出雲国を征服しようとしたりしたらしいですわ。
これが五か伝が発生するよりはるか昔、古墳時代のこと。
というわけで吉備国の製鉄技術は大和より古い=一番最初のサーバ名に選ばれてもおかしくない、ということになるんではないかと。

ただこの説に寄ってしまうと、次が相模っていうのがもう全然整合性取れなくなってしまうんですよね。なにしろ相州伝の発生は鎌倉中期だそうなんで。
そもそも論で古い順なら、備前より筑前の方が先でないとおかしなことになるんですよ。中国から渡ってきた製鉄技術が最初に根付いたのは北九州なんだから。

登場刀剣の出身順?

というわけで別の可能性を探ってみます。
例えば刀剣の生産量順ならどうか。
……これがなあ、少なくともWebの範囲じゃ全然それらしい資料に当たらなかったんですよね。
まあそりゃそんな資料残ってないだろうなと正直思います。話は奈良~平安~鎌倉時代ですもんな。誰がそんな統計取るんだ。……いや、もしかしたらどこかにはそういう資料もあるのかもしれませんが。

そこで次の説。このゲームに登場する刀剣の刀派順ならどうか。
最初期は42振りでした。これを作風の系統別にその刀工がいた場所別で数えたのが以下の表です。
土地名というか国名はあえてサーバ名にしています。サーバ名にない土地のものはその他カウントで。

国名 合計数 刀派
備前 2 備前、長船
相模 3 (大倶利伽羅、へし切り長谷部、御手杵)
山城 19(+2) 三条、粟田口、来、(鶴丸国永)(次郎太刀)
大和 1 (陸奥守吉行、獅子王)
美濃 3 兼定、虎徹
備中 2 青江、(太郎太刀)
豊後 0
薩摩 0
備後 0
陸奥 0
筑前 3 左文字
その他 7 堀川、村正、(加州清光、大和守安定、同田貫正国)

その後追加キャラとして14振りが加わって合計56振りになりますが、それを集計に加えたのがこちら。

国名 合計数 (うち増加分) 刀派
備前 2 0 備前、長船
相模 4 1 貞宗、(大倶利伽羅、へし切り長谷部、御手杵)
山城 22(+2) 3 三条、粟田口、来、(鶴丸国永)(次郎太刀)
大和 2 1 (陸奥守吉行、獅子王、日本号)
美濃 5 2 兼定、虎徹
備中 2 0 青江、(太郎太刀)
豊後 0 0
薩摩 0 0
備後 0 0
陸奥 0 0
筑前 3 0 左文字
その他 9 2 堀川、村正、(加州清光、大和守安定、同田貫正国、髭切、膝丸)

刀帳によると最初期の時点ですでに138振りまで登場する可能性が示唆されていますが、現行でもその1/2弱である56振りしか名前が公開されていないのでひとまずここまでにしましょう。
集計するにあたっては名刀・名器の伝説 - 名刀幻想辞典Wikipediaを参考にさせて頂きましたが、いずれも、

  • ほんとざっくり調べた
  • よく分からない刀工はどこの伝の人に師事してたかで刀派を推測

しているので、絶対信じないで下さい。
特に堀川国広さんとかもう、来歴も作風の変遷も華々しすぎてどうしようって感じですよ……。気に入ればなんでも取り入れる柔軟な性格ととんでもなく器用な指をお持ちだったんではないかなと思いました。まあそもそも国広さんはその生涯が波乱万丈すぎるよね。

それにしてもすごい。全然関係ない()
あえて言えば豊後国以降は特に刀鍛冶として有名な土地にこだわらなくなったのかもしれない、と推測できる程度かな。そうすると筑前国の左文字3振りが浮いちゃいますが。
こうなるともう、単純に設定作ったニトロプラスの中の人や芝村裕吏氏の好みの問題かもしれないですね。

さてこれで3500字弱。先が長すぎる。

「0」の国について

ここまでまとめてみて、逆に何故0カウントの国がサーバ名になったのか気になってきました。
ので、各国の鍛刀についてざっとさらってみます。

豊後国

行平、という平安末期から鎌倉時代前期に活躍した有名な刀工がいたらしいです。
サーバ名にもなってるし、いずれゲームに登場するかもしれないですね。

薩摩国

平安時代大和国から移住してきた刀工がいたとのこと。波平派というそうな。
平安の頃の流刑地だったようで、おかげでいろんな刀派の人が流れこんできた模様。
たとえば三条宗近はこの波平派の祖である行安に師事したという説もあるとか。

備後国

備後三原派という刀派があるそうな。奈良時代からの歴史があるそうです。
上でも出てきましたが、そもそも吉備国というのが良質な砂鉄に恵まれた土地で、全体に鍛冶が盛んだったようですね。
ただこの備後三原派は大和国から移住してきた刀鍛冶が始祖らしく、備前、備中の影響を受けていないことが誇りの模様。ということで大和伝のカウントになるのかなと。
この辺については三原正家公式サイトを参考にさせて頂きました。尾道にラーメン食べに行きたい。

陸奥国

陸奥国を含めた奥州には、大和や山城あたりの朝廷文化とは全く違った独自の刀剣文化があったそうです。
弥生時代の鉄器の出土品の写真がWebにあったんですが、たしかに全然デザインが違います。だいぶファンタジックな感じです。
髭切はこの陸奥国の刀工が作ったという説もあるとか。もっともこれは現代でいうところの「アフリカ奥地」とか「南米の遺跡」とかのような、まったく違う文化圏への畏怖と憧憬から生まれた物語じゃないかと思いますが。

なお陸奥守吉行ことむっちゃんの刀工である陸奥守吉行は、本人が陸奥守を受領したというだけで摂津国出身だわ師事したのは大和守吉道という人だわと陸奥国の鍛刀文化を引き継いでるわけじゃないみたいです。

余談

それにしてもざっと振り返ってみて、中国から伝わった製鉄方法やら何やらは伝が出来上がる前に潰えちゃったのかなと気になりました。それこそ吸収されて昇華されたかな?
いやまあ中国とはそもそも砂鉄の質やらが違いすぎて全然製鉄方法違うらしいですが。
少しの鉄を大事に鍛造しないといけなかった日本に対して、中国は「物理で殴る」が可能だったらしいですから。

はいここでざっくり4300字。おお、1/10超えた。

時間遡行について

サーバ名の謎はこのくらいにして、ここでゲームの設定や背景情報についてちょっと考えてみたいと思います(考察と言わないのは考察と言えるほどちゃんとしたものにならないとしか思えないからです言わせんな)。
という訳でこのゲームの設定の肝の一つである時間遡行技術について。

このジャンルの作品で有名ドコロで自分も読んだことあるもの、ということでハインラインの「夏への扉」を上げたいです。ハインラインはこれ以外読んでないからさっぱりですが。
夏への扉」では冷凍睡眠と1/2の確率で過去へ飛べるギャンブルなタイムマシン(ただし軍事機密)で時間遡行を果たしておりますが、このギャンブルなタイムマシンは2000年代に開発されております。
この系統でこの年代、ということで何かと連想されがちな「ドラえもん」は、人間を含めた生物の時間移動、技術の一般化、タイムパトロールの整備まで含めて2100年代に達成しております。

とうらぶ世界の時間遡行技術はこのいずれの作品よりも遅い時代に開発された設定です。ていうのはまあ、作品が作られた時代が時代だからそりゃそうだって感じですね。

ただ、ひとつ特徴的だと思えたのは、前2作品がどちらも人間がタイムトラベル可能なのに対して、とうらぶは人間が可能だとはどこにも書いていないこと。
というかむしろOPムービーで「遡るのは/刀剣のみ」と断言していること。

参考>

動画内に出てくる文言については、後日修正することはない、と芝村裕吏氏が断言されてるらしいので、以降はここが動かない事実であるという前提で進めていきたいと思います。

ちなみに逆再生動画を作った方がいらっしゃいまして。

なかなか意味深です。
関係ないですが個人的にすごいと思ったのはBGMが逆再生だからっておかしく聞こえないこと。
ちょっと明るいけどベースに不安感もある曲調になっており、躁状態っぽい感じがします。
実は逆再生バージョンは敵である“歴史修正主義者”側の物語だ、なんて説がゲーム開始当初からありまして。順再生では悲壮感と焦燥感漂う曲に聞こえることから「正義の味方は悲壮な顔をし、悪人はよく笑う」という話を思い出しました。

まあともかく。とうらぶ世界の技術では刀剣のみが時間遡行可能であり、人間は現地には飛べないようです。
……そのわりに「時の政府は、それを阻止するため 「審神者」なる者を各時代へと送り出す」なんて言っちゃってるわけで。「審神者」なる者の正体がものそい気になります。

ええと、いろいろ引っかかる点がありますが、ひとまずまとめを。

  • 西暦2205年までに時間遡行技術が確立。ただし一般公開されているかは不明。
  • この技術で時間遡行が可能なのは刀剣のみ。
  • (ただし時の政府は「審神者」なる者を各時代に送り込んでいる)

歴史修正主義者”は実際に歴史を修正したことがあるのか?

ここまでだらだら書いてて気になったのは以上の点。つまり、“歴史修正主義者”側はどれほど実際の戦果を上げているのか、ということ。

歴史修正主義者」とは

ゲーム用語でない本来の意味の「歴史修正主義者」というのは、2つ用法があるようです。
wikipedia:歴史修正主義者よりまとめてみます。

歴史学における「歴史修正主義者」
新しく発見された史料や再解釈により歴史を叙述し直すこと。その試み。
通俗的な用法としての「歴史修正主義者」
「客観的な歴史学の成果を無視して自己の主張に都合いいように誇張や捏造をする。

とうらぶにおける「歴史修正主義者」が2つ目の用法に寄るのは明らかで、しかもこの設定の中では彼らは実際に望んだように歴史を改変する手段を得たことになります。

だけどですね。審神者にしろ“歴史修正主義者”にしろ、自身の手勢を送り込んでいる先はあくまで「その時代の記憶」なんですよ。
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歴史の時代そのものに手を加えに行っている訳ではない可能性があるんです。

「歴史」と「記憶」

まず歴史とは何か。
小は一個人から大は地球、いや宇宙そのものまで、その「何か」が経験してきた出来事の連続だと個人的には思っているんですが、歴史がしばしば問題になるのは、その出来事を「誰が」覚えて後世に伝えたのか、ですよね。
覚えているのは「何が」でもいいんですが(例えば遺跡は歴史の記録物ですよね)、物本人が語るわけではなく物を観察した人が語るわけで。結局歴史とはどこまでも主観的視点の呪縛から逃れられないといえます(なんかものそい厨二病な文章書いてるぞ)。
そういう意味では「歴史=記憶」と言ってもいいのかもしれません。

では、「歴史=記憶」として。
出来るだけ多くの資料や証言を集め、突き合わせて出来るだけ誰からも不満が出にくい記憶を創りあげられれば、それは社会全体が共有しうる記憶、共有することを合意された記憶、ということになります。
ただ、記憶の突き合わせなので、そこに真の客観性があるかと言われればそれはないという他ないでしょう。繰り返しになりますが、どれほど客観的になろうとしても出来事を記憶し伝える人の主観からは逃れられないんですから。
だから同じ出来事も記憶を共有した社会が違えばまったく違うものとして描かれうる。
あれです。「勝者が歴史をつくる」。

ただ、これは時間を遡行する手段を持たないが故に成り立つ図式です。
とうらぶ世界は違います。歴史を遡行する手段がある。
そういう世界においての「歴史」が現在と全く違うであろうことは想像に固くありません。
あえていうならば、それはテレビの生中継を見るようなものでしょう。

ところがとうらぶの“歴史修正主義者”が標的とし実際に攻め入っているのは、テレビの中継先ではなく、その中継を見た人達の記憶のようなんですよね。

集合的記憶」に戦いを挑む人達

集合的記憶」というのは、モーリス・アルヴァックスというフランスの社会学者の人が記憶について述べた言葉だそうです。
以降はこちらのサイトの記事を参考に書かせていただいてます。
esdiscovery.jp
本来なら原書かせめて原書の日本語訳にあたるべきなんですが、すいません時間も理解できる頭もないです。

さて。
心理学分野において「記憶」と言った場合、「記銘・保持・再生」という三段階からなる「個人的記憶」と定義されるものだそうで。
ただ、アルヴァックスはこの「個人的記憶」が成り立つのは実験室のような特殊な環境下においてのみであり、日常的な記憶の多くは、他者と体験を共有し、他者や周囲のものをトリガーにして思い出すものだと主張してます。それを「集合的記憶」だと。

で、まあこの「他者とともに」がくせもので、人が絡む以上主観のくびきからは逃れられないんですよね。
もちろん人が集まれば集まっただけたくさんの角度から一つの出来事について観測し、検討できるようになりますが、そこで検討を尽くしたからといって必ずしも事実そのものを認識できるわけではない。むしろ検討と言う名の記憶の再構成が繰り返されることで事実からどんどん離れていくかもしれない。
だけど、その再構成の末に出来上がった集合的記憶がその集団、社会と言い換えてもいいかもしれない、その社会から見た歴史となるんです。

つまり何が言いたいのかというと、とうらぶにおける“歴史修正主義者”は集合的記憶に手を突っ込んで改変することを目的としているのではないか、と。

というかですね。なぜ“歴史修正主義者”が集合的記憶に手を突っ込もうとするのかと考えると、実は時間遡行技術自体が本当は出来上がってないのではないかという話に繋がってしまうんですよね。
だって本当に物理的に時間を遡行出来るのなら、実際に出来事自体をひっくり返してしまえばいい。事実が物理的に変更されれば記憶もつられて変更されるでしょう。
なのに何故わざわざ記憶のみに手を出すのかと考えると、そもそもまず事実に手を出すことができないからではないか、と推測するのはそれほどおかしなことではないと思います。

という訳で、私は「とうらぶ世界において時間遡行の技術は本当に時間を遡行しているわけではなく、人類の集合的記憶を見ているだけにすぎない」という説を推します。

……だとしても、というかどうあっても、「では何故時を遡るのは刀剣のみなのか」という疑問には答えられないんですけどね。

で、“歴史修正主義者”の活動に成果は出てるの?

一定の成果は出てる、もしくは出ていた、と考えています。

ゲーム開始当初から時の政府が設定した戦場に刀剣男士を送り込み、同じ戦場でひたすら時間遡行軍と戦うばかりだった状況が、2015年3月17日に劇的な変化を見せました。
検非違使の登場です。

検非違使についての公式の説明はこうです。

検非違使とは】
検非違使とは、同じ合戦場を何度かクリアすると出現する強敵のことです。

では何故検非違使というものが出現してきたかというと、
検非違使出現時の文言(通称「ポエム」)にそのヒントがあるかと。
例えば「江戸の記憶」の戦場の一つ、「江戸」での出現時のポエムがこちら。

刀剣男士と遡行軍の絶えることなき戦いを打破しようとでも言うのか、『それ』は姿を見せた。
『それ』の物言わぬ顔に、それでも刀剣男士たちはあるメッセージを読み取らざるを得ない。
──『歴史の異物よ、双方ともに滅びてしまえ』と。

時間遡行軍、刀剣男士双方を「歴史の異物」として捉え、それを排除するのが検非違使の役目のようです。

歴史を記憶と書き換えたとしても、時間遡行軍も刀剣男士も記憶の異物であることには変わりありません。なんせその事実が記憶される瞬間、本来なら時間遡行軍も刀剣男士もその場にいなかったはずなんですから。
ただ、そんな異物であってもゲーム開始当初は見逃されていました。見逃せないほどになったから検非違使という形で出てきた、と考えていいでしょう。
見逃せないほどどっちも騒がしくしていた、という可能性も否定出来ないのですが(笑)、だとしてもそれで歴史が変わりうれば時間遡行軍や“歴史修正主義者”にとっては成果なんですよね。
というわけで、自己修復機能が働き出す程度には歴史=集合的記憶を揺らがしていたと言っていいと思います。

なので、検非違使登場後の“歴史修正主義者”側の成果については未知数です。
登場当初こそ折れた刀剣男士が出たのなんのと大騒ぎになった検非違使ですが、現在、少なくとも刀剣男士側は攻略方法が確立しています。刀剣男士側で確立したということは時間遡行軍側でも確立していることでしょう。
ただ、時間遡行軍にしろ検非違使にしろ、とにかく倒して何事もなかったように出来れば勝利である刀剣男士側に比べて、検非違使や刀剣男士を倒した上でさらに歴史に干渉出来るだけの余力を残さねばならない時間遡行軍側が現在やや不利かもしれません。歴史への影響をなるべく抑えるためだと思うんですが、検非違使は必ず相手部隊の刀剣男士(や、たぶん時間遡行軍)の最大レベルに合わせた部隊で挑んできますからね。
あ、不利になったから新たに幕末の記憶に手を出したのかもしれないですね。そう考えると戦場が広がった理由に納得がいきます。

はい、ここで時間切れ。

とっちらかってるわ結論は出てないわでひどい文章ですが、1月10日を過ぎたのでここで筆を置かせていただきます。
時間遡行軍側の手勢がやたらに多い点とか審神者の正体とか刀剣から思いを励起する技とか突っ込んでみたい点はまだまだあったんですが、書きながら検証しながら考察するという泥縄な書き方では時間内に書けるのはここまでだったようです。


ちなみにこの項を書いている時点で文字数は大体9400超え。
ペースとしてはだいたい1日で4700字ですかね。ということは自分のペースだと10日あれば記事の作成可能……ってそれ1月1日から全力投球しても間に合わないじゃないですかやだー。
ほんとこれガチで達成できた人いるんですかね。
ブログチャレンジ新春 お正月限定チャレンジ「42,195文字以上の記事を公開する」 - はてなブログ
に達成者の名前一覧出てるんで幾つかブログ見に行ったんですが、ガチ達成してる人のブログには当たりませんでした。もしいらしたら教えて下さい。

はてなの中の人にすっごい言いたい。その二つ名表下さい。