沼底その2

時々とうらぶについて唸る

刀ステ(LV)見てきました

「おはぎの宴、はじめよう」
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DMMでストリーミング配信など始まったので遠慮無く!

20日金曜、行ってきました―。
ライビューにも関わらずすごい人出でした。
びっくりしたのは別に見に来たわけでもない普通の通りすがりの人もその日その映画館でライビューやってることを知ってて話しながら歩いてたこと。注目作ですよねほんと。

以降ネタバレと妄想と「忌憚ない」感想を垂れ流していますのでご了承の上ご覧いただければ幸いです。

各シーンについて

たかが数日でも結構記憶が曖昧になってるので、記憶してる部分だけ取り上げます。

オープニング

本能寺の変森蘭丸明智光秀が相対するシーンがドン。
うろ覚えですが、
蘭丸「なぜ信長様を裏切るのですか」
光秀「信長とは何者か!」
みたいなやり取りがここで入ります。

そして殺陣。
最初から迫力ある殺陣で、ただキャラ人気に乗っかった舞台化じゃないんですよと言わんばかりの演出。

そこから宗三の独白に繋がって、各刀剣男士が出てきて、それぞれの入手時ボイスを演じてくれます。デフォルトのポーズつき。
あとそれぞれの役名を書いた傘を持って歌うカットがあり(2016/09/12追記:EDでしたすいません)、それぞれの戦闘シーンのポーズをとってくれるシーンがあり。
今回これがキャストパレードの代わりって感じなんでしょうね。
たしかにこれ以上キャラを端的に表す演出もないわけで、なるほどなあと思いました。

でも! 私は! 流れる音楽の中ポーズを取ってはハケていくあの演出も見たかった!
参考↓

悪辣 The Dirty Play キャストパレード(未編集)
かっこいいでしょ、これ刀剣男士でも絶対かっこいいと思うんですよ。

あと。
半裸のにいちゃんたちのPV流れなくてよかった(

前半

まんばが近侍に返り咲き(たぶん)とか、三日月の腹に一物具合とか、左文字兄弟尊いとか(まがお

本丸に新たに加わった不動行光。彼がそれなりに回っていた本丸の和を乱しに乱してくれます。
不動がめっちゃ昔を引きずってるんですね。それでいて負い目もあるらしくて、真実最後まで信長の傍にいた(と思われる)宗三や薬研には弱気なのに、途中で黒田に下げ渡されたへし切り長谷部には強気に出ていくのが分かりやすかったです。

それで起こった不和を収めるのは近侍の仕事と突き放す(でも見守ってはいる)三日月。悩めるまんば。
そこに登場するのが鶴丸と燭台切。
ああやっぱり鶴丸はこういう役どころなんだなあと思いました。
そして燭台切がものすごい勢いでかっこつけてて面白かったw

ちなみに織田組と不動がもめてまんばが振り回されていた間、残り6人が大阪冬の陣に出陣。で、後半に繋がる異変を体感して帰ってきます。
戦場がおかしい。いつもより敵が強くなっている、と。

殺陣

そうそう、前半から結構殺陣が多くて、魅せられました。
その殺陣もほんとそれぞれのキャラの特徴が出ていました。

それぞれのキャラに決めポーズが決められてたっぽいです。
例えば三日月はここぞという場面で両手で頭上に刀を掲げる。
f:id:yraurb:20160527215122p:plain←こんな感じ。
鶴丸はすきあらば両腕を広げて着物のたもとが鳥っぽく見えるようにする。
小夜左文字はかなり小さくまとまって低い位置から構える。そして斬り込む。
逆にへし切り長谷部は直立姿勢を保ってそのくせ結構豪快に刀を振るう。
そういうのが面白かったです。

呼び名

話がずれますが、ゲーム本編では中々呼ばれない互いの呼び名が劇中でいくつか明かされました。
たとえば薬研の「小夜すけ」。不動の「まんばちゃん」。
これ末満さん本丸ではこうなのかなとか思うとニヨニヨです。

おはぎの宴

これ絶対日替わりでおやつ変わる奴(まがお

と思ったらやっぱりそうでした。


すみっこの長谷部は誰が描かれたんですか末満さんですか!?


ちなみにこのシーン、なかなか緊張感ありました。
うっかり笑いが収めきれなくて動けなくなったまんば役の人にとっさに三日月の人と鶴丸の人がアドリブ(だと思う)で場を繋いでさらに発展させていってまして。緊張感と同時にすごい面白いシーンでした。
流石に千秋楽ってこともあって役者さん同士の阿吽の呼吸が気持ちよかったのですが、その阿吽の呼吸が最も出てたシーンのひとつだと思います。

後半

後半は二部隊同時出陣から。
ゲームには実装されていないシステム(って言っていいのか)です。
連隊戦とはまた違って、古いですがFF5のフォークタワーみたいに同じ戦場に2部隊が同時に出陣して別のマップを(たぶん)攻めるって感じ。
実装されて欲しいですね、ぜひ!

歴史改変阻止のための戦いに

さて2部隊で出陣した先は本能寺の変が起こる直前の本能寺周辺。そこでさっそく歴史遡行軍とぶつかる一行。
なるほど最初のマスかーと思ってるとそこへ通りかかった蘭丸が参戦。やべえ刀剣男士が歴史を改変しちゃってるよ!?
とにかく誤魔化してこの場を去るのだ―と慌てる一行、そのうちの織田組に蘭丸が「信長様を感じる」的なことを言い出す。うわあああまずいまずいまずい。

まあそこは結局誤魔化して逃げちゃうんですが、とにかくそんなことからも歴史が大幅に改変されてることに気付く一行。そこであちこち探ったり時には一計を案じたりして本来の歴史に近づけようとします。

普段サイコロ振ってるだけの各マップを、実際に歴史改変阻止のために攻めるとしたらこんな感じなんでしょうか。個人的にはそれよりももっと踏み込んで見えましたが、いずれにせよ興味深い描写です。

不動、迷いの後覚醒

で、もうここからは正直言って不動と宗三のターン。
不動が1人突出したあげくに蘭丸に再度関わっちゃったり助けようとしちゃったり逆に光秀を殺そうとしちゃったりして歴史を変えようとしちゃうんですね。
それを宗三がガチに体で止める。
宗三は宗三で迷いもあるんでしょうが、それでも自分達の主だった人の物語を守るのだと。
不動は納得出来ない、と猛反発するんですが、それでも宗三の言葉が段々と染み入っていって、最後、光秀をその刃の先にとらえた場面での叫びがほんと素晴らしかったです。魂入ってた。
不動を演じた人もこのシーンには格別の思いがあったようで、この瞬間のために袖に引っ込んでいる時も気持ちの上では演技を続けていたのだそう。
それを全24公演。お疲れ様でした。

キャスト

というわけでここからは各キャストさんについての感想を。

三日月の人

出てくるだけで空気を変えてる人でした。すごかった。
あと、衣装のせいもあると思うんですが、全キャラで唯一ちょっと腰を落として肩を動かさない時代劇走り(?)を全編通して維持していらっしゃった方。
殺陣でちょっとたもとを押さえるしぐさが優雅でした。

まんばの人

こちらもあのマントという動きづらい衣装を気持ちよくまんばらしい翻し方で演じきってくれた方。照れたりして頭巾引っ張りおろすしぐさが可愛くてズルい(笑)。
舞台挨拶の満面の笑みが可愛かったです。

不動行光の人

うざかわいい(まがお
表情がくるくる変わってほんと可愛かったです。あとずっと維持されてるがに股の演技がすばらしい。
持った甘酒をガチ飲みしてました。あれ1舞台で3杯分くらいは飲んでると思うんですよね。大変だ。

宗三の人

やばい傾国だわリアル傾国だわ。
声も何も違う人のはずなのにまさしくゲームから抜けてできたようなリアルぶりでした。
普段の動きはゆったり嫋やかなんですが、これが殺陣になるとものすごいキレと迫力のある動きをされるんですよ……! あまりの迫力に一瞬「あれ、今斬り込んできたの小夜……?」と目を疑ったくらいです。ええとここで小夜かと思ったのはまさか宗三のあの衣装であそこまで鋭い斬りこみを見せてもらえると思わなくて。

薬研の人

大変たくましい美脚をされてました(そこは注目するところじゃない)。
さすがに短刀を大人が演じるのって難しいなあと思いつつ(特に薬研は短刀なのにニキという矛盾した存在なので余計難しいと思います)、後半になるにつれてどんどん違和感が消えていったのが流石だと思いました。

へし切りの人

ご本人は案外可愛らしい感じの顔をされてるんですが、背筋伸ばして肩肘張った姿勢がまさしくへし切り長谷部。
でも中の人はかなり愉快な人っぽいです。舞台挨拶では弾けてて笑わせていただきました。

小夜の人

今回唯一末満さんと同じPatchの人。この舞台がデビュー作だったそうです。
でも全然そんなことは感じさせませんでした。他のキャストとの背のバランスも声もほんと小夜。
殺陣が一番好きでした。鋭く無駄ない動きがまさに小夜左文字。
ぜひ他の舞台でも活躍して欲しいです。

江雪の人

殺陣の演技一番大変だったろうなと思ったのがこの方。
片手に太刀、片手に数珠、という姿は、立ち絵だと「そういうキャラね」で済むんですが、それで立ち回りをすると数珠の「なぜ今ここに数珠持ってきてしかも祈ってる」感が強くて。
あれほんと大変だったろうなと思います。

鶴丸の人

この方の殺陣も面白かった……! 太刀であることよりも鶴丸ってキャラであることを選んだ殺陣というか。飛ぶし跳ねるし足は出るし、っていうちょっとやんちゃなアクションがまず良かったのと、あと結構バッと両手を広げるアクションを入れることが多かったんですよ。両袖を翻して「鶴らしく」を強調されてるんだと思います。
ただそんなアクションをするのに流石に高草履は履けなかった模様。そりゃそうだよね怪我するわそんなの。

燭台切の人

背の高さからして燭台切してましたこの方。
あとセリフの声のトーンがすごく燭台切なんだけど、それだけに爆笑できるという……w 鶴丸と一緒にPC5役やってる感じでした、という言い方で分かる人は分かってください。

蘭丸の人

みんなから「まるちゃん」と言われて可愛がられてる様子。
一途に信長を敬愛する健気で可愛い小姓さんを演じておられました。
実際可愛い顔をしてらっしゃるので、刀剣男士の役を割り振られても違和感無いです。その時は短刀か脇差しでよろしく。

光秀の人

いやあ渋かっこいい(演技中)
やべえ中身は面白い人だ(舞台挨拶)
この人がいてくれたからこその舞台だと思いました。ほんとに重要な背骨をずっと支えていらした方。ベテランさんなんでしょうなあ。

#時間遡行男士の皆様

いわゆる「その他」の役を担ってくださった方々。
総勢12人。意外に少なく感じました。それくらい殺陣や着替えが見事だったのだと思います。実際舞台裏ではこの方々の大運動会だったそうで。さもありなん。

脚本として

私はもともと脚本担当の末満さんの脚本が好きなので(といっても見た舞台は数えるほどなんですが)、今回は「刀剣乱舞」という世界でどれくらい末満さんしてくれるのか、を実は楽しみにしていました。
そういう意味では、正直ちょっと微妙というか。
感覚的には舞台の演じる時間の半分以上をファンサービスに充てたので、末満さんお得意の展開を思う存分やるには時間が足りなかったっぽいなあと。

かといって全く満足してないということはありません。
正直言って殺陣はものすごい見応えがありましたし、全キャラに少なくない見せ場を割り振ってくれたことについてはほんと感謝の念しかありません。
が、原作縛りのない舞台だったらこの時間でギャグと伏線をばらまいては回収し、を繰り返してるんだろうなと思うとちょっと。
せっかくだからTRUMPのアレン並の何かを仕掛けて欲しかったです……!


でもこう言いながら私すでに円盤予約済みですはっはっは。
あとパンフレット買っちゃいましたあっはっはっはっは。
……救いようがないな、自分。