沼底その2

時々とうらぶについて唸る

橋作ってました

ブログチャレンジで今週のお題「20歳」に挑戦。

20歳の頃何してたか。
橋作ってました。
ただし本物ではなく模型の橋です。


当時、木工とデザインを混ぜあわせてモデラーを排出する謎の学校の学生をしてました。
毎日謎のオブジェを書き散らし山ほど木を切って腱鞘炎になりそうなくらいヤスリで磨きスプレーを吹いてました。

様々な課題が出る中で、ちょうど20歳の頃に出た課題のひとつが「橋を作れ」です。
使用して良い材料はヒゴ4本と糸。それで確か200gだか1kgだかのおもりを支える橋を作る課題でした。
ただし重量制限があって、ヒゴ4本以内の重さに収めなければいけません。なぜならヒゴ4本をただ束ねただけで課題のおもりは十分支えることができるからです。某すイ○んサーみたいですが間違ってません。というかその教授の出す課題はいつもこんな感じでした。
制限時間は4日間。
同じ学科約40人中、私は最後の1人になってしまいました。
どうしても満足行く物が作り出せなかったからです。


実は答えを出すだけなら簡単で、ヒゴ2本と糸2本で弓状のものを2つ作り、両方の足元を1本のヒゴを半分に切ったもので支えれば十分課題の仕様を満たす橋が作れます。
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実際ほとんどの学生がこれの変形バージョンを提出していたと思います。
ですが私はこれ以外のものを作りたかった。
それで制限時間一杯一杯まで粘って、……結局これの変形バージョンを提出したのです。

課題はクリアしましたし成績もちゃんと付きました(なお重量的には可もなく不可もなしという重量で出来上がりました)。
が、自分の中では大きく敗北した課題となりました。
敗因は発想の貧困さと、どこまでも紙の上でだけアイデアを練ろうとしたこと、何より構造力学が超の付く勢いで苦手だったことだと思います。
ただこの4日間のおかげで、アーチやトラスという構造がいかに優れているかをしみじみと実感することが出来ました。
おかげで今でも大きな橋を見に行ったりするのがわりと好きだったりします。

いや、中には面白い作品を出してくる人もいたんですよ。
ヒゴ1本で後は全部糸で構成したとか。
何故か他人と同じ材料なのにものすごい頑丈なものを作り上げてヒゴ4本分より重い構造物になってしまったとか。
なおヒゴ1本で後は全部糸の人は、残念ながらおもりを吊り下げることが出来ずに失格となりました。
どうせなら私もそんな作品を作って盛大に失敗したかったです。