沼底その2

時々とうらぶについて唸る

「京のかたな」展に行ってきました

たいへん凄まじくお久し振りです。
タイトル通り行ってきました。とりあえず前期分。

理由はもちろん博多藤四郎を見るため。
とはいえせっかくの展示企画。もちろん全部見てきましたよ。
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概要

そこらでご紹介中なので今更感あふれてますが、個人的な記録も兼ねて。

「京のかたな 匠のわざと雅のこころ」展
「国宝や重文、京の刀が一堂に!!」という煽り文句のとおり、集めも集めたりな200振り(うち前後期それぞれのみの展示あり)が一堂に会するすさまじい企画展。

公式サイトはこちら↓
katana2018.jp

国宝だけで19振り。なんかもうおかしい。すごいです。
そんでもって刀の展示といえば当たり前のように一緒に展示されていた拵えがほとんど展示されてない。ほんとにそこらじゅう刀身しか展示されてないんです。
思い切ったなあ。

博多藤四郎について

というわけで私的本題。
いや本当は徳島で展示されてた時も見に行ってたんですけどね。そちらの感想あげてなかったんで。

詳しい寸法などは、後日送られてくるはずの図録を参照するとして(通販頼みました)。
粟田口の一振りとして並べられた博多藤四郎は、あの中ではずいぶんひねりのきいた一振りに見えました。

「健やかな」「梨子地肌」などと形容される小板目肌の藤四郎の刀達の中にあって、珍しく杢目肌?のような、大きな模様が特に切っ先手前あたりに出てました。
刃文は物打ち(って言葉初めて知った)の辺りで細くなるのが特徴だという藤四郎の中でもまた一段と細くなっていて。
博多のすぐ隣が前田だったのでほんとに違いがはっきりわかりまして、そこがホント面白かったです。

ていうか。
同じ絵師さんによる作画なのに、ほとんど双子みたいな前田と平野に対し、1人だけくせっ毛デザインな博多のネタ元はこの地鉄か! とw

なお、博多がここまで模様が出ているのはよく研がれたからだそうです。それもまた興味深い話だなと。
いやだって、他の吉光の作はどうなんだと。X線か何かでそういうの調べられないですかね…?

その他刀剣

本当は「その他」でひとくくりにするのは大変もったいないのですが、じゃあといって語れるほどの言葉も持ってないのでひとくくりで失礼をば。

刀というものがどのように発展してきたか、というのを、土地、師匠と弟子の筋、時代、などなどの要素を組み合わせて分かりやすく展示してありました。

最初は後鳥羽天皇から菊御作の紹介。
そして三条、粟田口と山城鍛冶の展示が続き、来派へと(展示内容が)つながります。
来派、といいつつも同田貫もいっしょに展示されてたりしてるんですが、もちろん意味があってのこと。
そこから南北~室町時代の刀にとっての苦境を経て、華やかなりし桃山時代で再び栄える。
そして武士や戦が形骸化し、武器より宝物、美術品になっていった江戸時代から現代へ。

なんというか、展示されてるのは刀などなのですが、刀を通して刀鍛冶という「人」を意識させる展示でした。
それを象徴するのが、「江戸~現代」の部屋の最後に飾られていた刀です。
昭和の時代には京都の大学に鍛刀の同好会? 研究会があったそうで、そこ出身の刀鍛冶の方による刀が展示されていました。
御本人はずっと京都在住だったわけではないそうですが、卒業後刀鍛冶として名を挙げた後もその在学中につけた名前?を名乗り続け、茎に刻み続けたそうです。
キョーハクのキュレーターさんはこの方を「最後の山城鍛冶」と呼んでいました。

音声ガイド

今回は音声ガイドをお借りしました。もちろんとうらぶ版。
4人の刀剣男士役声優さんが、時にキャラとして、時に解説係として、丁寧に語ってくれていまして、最初から最後まで楽しめました。
それぞれの顕現時のセリフと自己紹介も収録されてるんですが、たぶんこれ新録。おいしい。
あと最後、キャラとしてそれぞれ感想を語ってくれてるのが良いです。
いやでもこれは髭切展示期間にもう一回お聞きしたいぞ……。

でも今度行く時は伊武雅刀さん版をお借りしてみたいと思います。
聴き比べもしたいからもうあと3回は行く必要が……。

コラボ展示

もう一つの見どころがコラボ展示の方。それぞれ描き下ろし絵とキャラの立ち絵が飾られてました。

明治古都館中央ホールで。
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この! 建物が! もうほんとちょうかっこいいです!!!
建物を! 建物を是非見てください! 写真撮り放題だし!!
ほんっと、素晴らしかった……!!!
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この天窓とか最高ですね……!!

以前、むっちゃんの展示見た時はまだ修理中だったんですよね。
直ったら観たいなあ、どうなるのかなあと思ってたんですが、もうほんとありがとう…!!!!!

そうそう、博多はこんな感じで飾られてました。
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嬉しいなあ……。

そんな感じで

すっごい楽しかったです。むやみやたらと楽しかったです。
行ってよかった。また行きたいですねほんと。少なくとも後期にはもう一回。
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その他

藤森神社

せっかくなので行ってきました。鶴丸写しも拝んできました。
で、びっくりしたんですが。

奉納された鶴丸グッズのケース、増えてる。
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すごい。

そうそう、太刀「鶴丸」(写し)奉納記念の限定御朱印帳、まだありました。

あと、「京都刀剣御朱印めぐり 第7弾」、12月までやってくれるそうです。
夏の企画でしたのでもう終わっちゃったかなと思ってました。行きたいけど行けなかったのでありがたい。
今回はキョーハク隣の豊国神社に行く時間もとれなかったので藤森神社の御朱印だけですが、こちらはこちらで機会を改めてコンプしたいと思います。

伊藤軒

鶴丸写し記念落雁を作ってらっしゃるというお菓子屋さん。
行ってご飯食べてきましたw
ご飯美味しかったです。だしの効いた上品なお味で。
ハロウィン展示可愛かったです。
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店番中のすわり鶴。
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膝に載せてるのはつる落雁では…!?

つるラテは、ちょうど実施時間外だったのでまた今度。……また今度って、私は一体何回京都に行く気なんだ……。